今、インターネットが次の時代に移行しつつあるのをご存じでしょうか。
盤石に見えるGoogleやFacebook、Amazonによる時代が、水面下で終わりつつあります。
歴史上、永遠に続く覇権はなく、平和に見える時こそ、次の勢力が動いていますよね。
今回は、盤石に見えるこのGAFAの時代、水面下でとても注目されているプロジェクト「Filecoin」について解説します。
未来への先行投資にとしてぜひ知っておいて損はありません!
「http」の時代がいよいよ終わる日が近づいてきました。
Filecoin(ファイルコイン)とは?
ファイルコインとは、そもそも何なのか?
これは「分散型データストレージ」と呼ばれ、データを保存する仕組みを新しく作っていこうという「プロジェクト」です。
もういきなりわけわからないですよね。ボクもさっぱりわかりませんでした。
調べていくうちに少しずつ分かってきたので、今回はボクが理解できるくらいにはわかりやすく解説していきたいと思います。
まずはその背景から、見ていく必要があります。
なぜGAFAの時代が終わるのか?
まず背景として、インターネットの歴史を少し遡る必要があります。
ざっとまとめるとインターネットの歴史は以下のような流れで今日に至ります。
Web1.0(1999~2009)・・・一方通行。ホームページで情報を出す時代
Web2.0(2009~2019)・・・双方向性。SNSなどでやり取りする時代。FacebookやTwitterでコミュニケーションがとれるようになった
今現在ボク達がいるのがこの「Web2.0」の時代で、双方向に情報をやり取りしています。
ですが、この時代がどんどん進むと、いろいろと弊害が出てきます。
便利にはなりましたが、その裏側で動いている、「データ保存」に問題が出てきました。GAFAが猛威を振っているこの時代、データが増えすぎてきているのです。
技術の向上により、4K技術などで同じ長さの動画でも容量は爆上がりしています。さらに、今後IoT、5G、仮想現実など今後ますます容量は増えていきます。
そんな中、今までのようなデータセンターにデータを保存する中央集権的なデータ保存形式の限界がきつつあります。
使う側のボクたちからすると、正直なんの不便もないのですが、保存する側からする大変です。データセンターの容量はどんどん増え、ひたすらデータセンターを作り続ける必要が出てきます。
ボク達ユーザー側からしても、もし万が一データセンターに何かしらトラブルが起きたら、今までのデータが全部消し飛んだり、ハッキングされたり流出したりします。
今はそれがすべてGAFAに依存しているので、Googleになにかあったら仕事もできないような状態です。
そこで、出てくるのがWeb3.0の時代。
これは、分散型(非中央集権型)と呼ばれ、特定の企業が情報を持たなくなる時代のことです。
「Web3.0」とは?
そんなWeb3.0とは、いったいどんな時代なのでしょうか。
世の中の余っているストレージ(データ保管場所)をシェアして、効率的に使おうよという時代です。
皆さんのスマホに余っている容量はありませんか?
簡単に言うと、もったいないからそれをみんなでシェアしようと、というお話です。
そもそもストレージとはなにか?
ストレージとは、データを保管する場所、倉庫みたいなものです。スマホだと、124GB、248GBなどありますよね。最近では、写真や動画を扱うことが多くなり、より広い倉庫が求められるようになりました。
パソコンやスマホに元々ある保存場所は簡単に言うと、家の倉庫みたいなものです。モノを置いていくとそのうちいっぱいになりますよね。
そこで貸倉庫サービスが生まれます。
これがいわゆるクラウドサービス(GoogleDrive、Dropbox、iCloudなど)です。
ですが、先ほど記述したように、この貸倉庫を管理している会社(Googleなど)がハッキングされたり、情報流出したら大変です。
そこで登場するのが「ファイルコイン」です
やっとでてきました、、、
ファイルコインは、分散型で記録を保存するブロックチェーン技術を使って、みんなの空き容量をシェアしておこうよというものです。
スマホの容量も使っている人もいれば、使っていない人もいますよね。
使っていない人の空き容量はそのまま放置していたらもったいないので、使っていこうよというコンセプト。使っていない人は、空きスペースを貸して、その分報酬を得るというものです。
まとめると、
・GAFAだけにデータ保存を頼っていると何かあった時大変。
・余っている保存場所をみんなでシェアしよう!
ということです。
コンセプトとしてはこれだけです。
面白いなと思った方は、いったい誰がどうやってこれを実現しようとしているのかをこのあと書いていきます。
ファイルコインの仕掛け人とその仕組み
この「ファイルコイン」というプロジェクトは、プロトコルラボという会社が進めています。
この会社が、IPFS(Inter Planetary File System)という新しい技術を使って、データを保管している場所の仕組みを変えて便利にしていこうというプロジェクト。
いきなりでてきた「IPFS」はとても重要なキーワードで、このWeb3.0の時代に欠かせないキーワードですが、ここでは「http」に替わる新しいプロトコル、とだけ覚えておけばOKです。
みなさん、httpなんてよくわからずインターネット使ってますよね?
それと同じです。笑
ファイルコインのお金の回る仕組み
さて、いよいよお金にかかわるお話です。
この「ファイルコイン」プロジェクト、いったい僕たちにどんなメリットがあるのか。
データ場所の貸し借りを行うので、当然そこには「費用」が発生します。
その費用のやり取りを「FIL」というトークン(チケットみたいなもの)を使って行います。この「FIL」というものは、ファイルコインのサービスを使うための利用券みたいなもので、今はそのFILに値段がついて、ビットコインと同じように売買ができるようになっています。(ここらへんの概念はめんどくさいので、「コイン」に置き換えてしまってもよいです)
このFILのやり取りによって経済を回していきます。
ファイルコインのマイニング
ビットコインのマイニングは、複雑な計算処理を成功させて、その報酬としてビットコインをもらうというものでした。
ですが、ファイルコインのマイニングは全く別物です。
ファイルコインのマイニングは2種類あります。
「ストレージマイニング」と「リトリーブマイニング」です。
ストレージマイニングとは
「ストレージマイニング」とは、ストレージを貸し出してファイルコインをもらうというものです。
ストレージを借りたい人は、ファイルコインを払って借ります。
普通のレンタルのやりとりと同じですね。
ただ、ストレージを借りる人は、きちんとデータを保存してもらわないと困ってしまいますよね。誰かから倉庫を借りても、その管理がずさんだと心配です。
そこで、ストレージを貸し出す人も、きちんとデータを保存します、ということを証明する担保として、ファイルコインをまずは払う必要があります。
もしトラブルがあり、うまく預けられなかったら担保にしていたファイルコインが没収されるというルールがあります。
上手くできてますよね。
普通に考えて、貸す人は報酬を得たいので、きちんと管理します。
また、借り手が貸し手を選べる仕組みになっているそうなので、必然的に競争が生まれ、優良な貸し手が選ばれていきます。
こうして貸す側の質が保たれていく体制が整っているわけです。
リトリーブマイニングとは
もう一つが「リトリーブマイニング」です。
ファイルコインにデータを預けると、そのファイルは様々な場所に、分割されて保存されます。
たとえば全100巻の漫画が、ばらばらの場所に保存されており、読みたい時にまとめられる、というイメージです。他にも、1枚の写真がそのまま保存されるのではなく、3分割にばらばらに保存され、見たい時にきちんと一枚の絵になる、という感じです。
そのまとめる作業を行ったことに対する対価として、報酬をもらうことを「リトリーブマイニング」と言います。
マイニングに参加できる??
そんなマイニングですが、ボク達庶民でも「ストレージを貸す」というのに参加できるサービスがあります。もし気になる方がいましたら「ファイルコイン マイニング」などで調べてみると出てきます。
ただし、とても注目されていたので、数あるサービスの中で、詐欺も多いと聞きました。実際に参加する際には、必ずきちんと調べてから、行っていただければと思います。
世界から注目されるファイルコイン
さて、ここまで書いてきたファイルコインですが、ただの空想なのか、それとも現実的なのでしょうか。
もちろんこれからのことなので、100%はありません。
なので、どれくらい注目されているのかをみてみましょう。
このファイルコインですが、2017年にICO(資金調達)を行ったところ、歴代2番目の資金を集めたそうです。
しかも、このICOの条件はとても厳しく、それを突破した企業からの資金調達だったため、当時かなり注目されたそうです。
そのお金を出資した企業もスタンフォード大学、Skype、など有名どころばかりです。
2020年10月15日に取引が始まったばかりのファイルコイン(正確にはFIL)。
当初は3000円台でうろうろしていましたが、今は様々な調整が終わり、一時は20000円も超えておりました。
世界から注目されているこのファイルコイン。
みなさんはどう思いますか??
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