仮想通貨って何?ビットコインって何?なんか流行ってるし、ちょっとどんなものか調べてみようと思った方も多いと思います。
そんな人たちが、調べてすぐに絶望するキーワードが「ブロックチェーン」です。
せっかくやる気を出して仮想通貨を調べてみたものの、開始5分で一気にやる気を奪われるのがこの仮想通貨です。実際ボクもそうでした。
なので、開始5分で削がれたやる気を、5分で取り戻すためのブロックチェーン解説記事を書いてみようと思います。
はじめにお伝えしておくと、ボクも素人で、本やネットで調べた内容から、まあこれくらいわかればいいよね、レベルで書きます。もっと詳しく知りたい方は、この記事をヒントにさらに詳しく調べてみてください!
「ブロックチェーン」は技術
そもそも、ブロックチェーンって何なのでしょう?
仮想通貨?ビットコイン?モノ?サービス?お金?会社名?
この概念的な部分からいきなり厄介なのでまずお伝えすると、ブロックチェーンは「技術」です。つまり仮想通貨やビットコインではありません。
ではどんな技術かというと、
という特徴をもった技術です。
すべての取引データを記録
まずブロックチェーンという技術では、「仮想通貨の全取引データ」が記録されます。
ある一定数のデータをまず「ブロック」化し、そのブロックを「チェーン」でつなぎ、それをひたすら繰り返します。これが「ブロックチェーン」と言われる所以です。
そして、最新の取引データは常に、ブロックの最後尾に追加されていくので、全データが常に保持されているという仕組みです。
そろそろわけがわからなくなってくるので、イメージで見てみましょう。
こんなイメージです。
なので、現在の銀行の通帳のように、各個人がそれぞれの取引データを把握しているのではなく、
ビットコインであればビットコインの過去から現在までのすべてのデータが一つのブロックチェーン上で記録されているということなんです。
これなかなか想像しづらいですよね?
今までの「円」の過去から現在までのありとあらゆる履歴が全部残っていると考えると、もう何が何だかわかりません。
ですが、これが可能なのが「ブロックチェーンという技術」と覚えておきましょう。
データ容量があーだこーだはボクも詳しくはわからないのですが、1ブロックあたり1MBと決まっており、それが大量にチェーンによってつながっているという仕組みです。実際に大量のデータがやり取りされているので、徐々に処理が遅れてきているという問題が出ているようです。
みんなで管理(非中央集権)
さて、そんな大量の取引データが記録されているブロックチェーンですが、だれが管理するのでしょう?
それは、国でも銀行でも、会社や組織でもなく、我々一般人です。
図のように、「ノード」と呼ばれるコンピューターが世界中でつながることで、全員が「過去から現在までの全取引データ」を共有しているのです。それゆえに、ブロックチェーンは「分散型台帳」と呼ばれており、管理の「非中央政権」を実現しています。
少しブロックチェーンの技術的な話とは外れますが、この「非中央集権」こそが今までの「通貨」との画期的な違いです。
今現在私たちが使っている通貨は、国や銀行が管理しています。そして、私たちは国や銀行を信頼し、それゆえに通貨の価値が一定を保てています。
通貨とはもともと「信頼」で成り立っていますから(たかが紙切れに1万円の価値があると誰もが信頼している)、国や銀行が信頼できなくなると価格が暴落します。
ですが、仮想通貨は国や銀行に依存していないので、国の情勢に関係なく価値を保てるという点で、今までの通貨とは、一線を画す通貨になっています。
そしてこの「非中央集権」的な管理のおかげで、「運用が止まる」ということも起きません。
もし国や銀行のように中央集権的に管理をしていると、国の事情でお金の価値が下がる、銀行の都合でお金が引き出せない、などの問題が起こったりします。つまりすべて国や銀行依存になってしまいます。
実際にキプロス危機というヨーロッパで起こった事件では、ギリシャの財政破綻の影響で、近隣のキプロス島の銀行にも影響が及び、一時ATMからのお金の引き出しを停止したことがありました。
ところがそんな国の危機的状況の中でも仮想通貨は24時間問題なく動いていたので、仮想通貨の価値が再認識される事件として仮想通貨史に刻まれています。
改ざんができない仕組み
これまで電子データで通貨が上手く機能しなかった原因の1つに「改ざんができてしまう」という問題がありました。あくまでデータ上のことなので、誰かが書き換えたり、データを盗んだりされる危険性があります。そうなると危なっかしくてとても安心して使えません。通貨は「信頼」で成り立っているものなので、安心できないと機能しないんです。
ですが、この懸念点を克服したのがブロックチェーンです。
実はここにブロックチェーン技術のキーとなるものがあります。
それが「ハッシュ値」と呼ばれるものです。
「ハッシュ値」とは簡単に言うと、あるデータを「ハッシュ関数」というのに通すと生成されるランダムの数値です。
そしてブロックチェーンの各ブロックにはこの64ケタの「ハッシュ値」というのが埋め込まれており、前後のブロックはすべてこの「ハッシュ値」でつながっています。
そしてこのハッシュ値ですが、1つでもデータが変わると全く異なるランダムの64ケタの数値に変わってしまいます。
これが改ざんを難しくする要因です。
データが1つでも改ざんされると、生成される「ハッシュ値」が変更してしまうため、ハッシュ値同士でつながっているブロックの整合性がおかしくなります。そしてその不整合の連鎖は最新のブロックまで続きます。
さらに、仮にその不整合をすべて解消したとしても、世界中で元の正しいデータが管理・共有されているので、その世界中のデータもすべて同時に改ざんしなければいけないという仕組みになっています。
このことから、ブロックチェーンのデータの改ざんは実質不可能と言われています。
想像を絶するお金と技術を使えば別だと思いますが、少なくともそれをする手間を考えたらやらないほうがむしろお得と考えられており、信頼が保たれています。
今までのような「中央集権」的な運用だと、銀行が改ざんしてしまっても誰も気づけないという問題が起きる可能性があります。もちろんそれはあり得ないとみんなが「信頼」しているから成り立っているのですが。
「ブロックチェーン=仮想通貨/ビットコイン」ではない
以上のように、データを「ブロック状」で「みんなで管理」することで「改ざんされない」技術のことをブロックチェーンと呼びます。
なので、「ブロックチェーン=仮想通貨」でも「ブロックチェーン=ビットコイン」でもありません。
仮想通貨やビットコインというのはあくまでも、このブロックチェーンという技術を使って運用されているただの「データ」です。利用方法の1つです。
現在ではこのブロックチェーンを活用した様々なサービスが研究されています。
実際には金融系のサービスやゲームなどで活用されているそうですが、ボクもまだ使ったことはないので、勉強のために少しずつ使ってみようかなと考えています。
「データを非中央集権的に管理する」というこの画期的な技術が、現在世界を支配している中央集権の権化「GAFA」の牙城を唯一崩せる技術と言われております。
まとめ
さて、長くなりましたがなんとなくイメージは持てましたでしょうか。
少しでもこの正体不明の「ブロックチェーン」の全貌が明らかになればと思います。
ブロックチェーンは
技術です。
これがたまたま通貨の運用にぴったりはまったので現在は「ブロックチェーン=仮想通貨」のようなイメージがありますが、こういった特徴を持つ技術はそれだけで画期的な技術なので、今後様々な分野・用途で間違いなく使われてきます。
そのような時代がもう目の前に来ています。
乗り遅れる前に、少しでも情報や仕組みを理解しておきましょう!
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